2018/11/06 【社会】 中国:「輸入博」で交通大混雑、上海市民に不満の声

 輸入をテーマとする国際博覧会「中国国際輸入博覧会」が開幕した5日、会場となった上海市青浦区のコンベンション施設「国家会展中心」周辺では、習近平国家主席が来場したため厳戒態勢が敷かれ、道路や地下鉄で激しい混雑が起きた。市民の間からは、「定時に出勤できない」などと不満の声が上がったという。香港メディアが6日伝えた。
 会場の国家会展中心周辺は車両通行止めとなったほか、最寄りの地下鉄駅とバス停が閉鎖された。付近の道路でも通行規制が実施され、朝のラッシュ時間帯に激しい渋滞が起きたという。地下鉄は間引き運転が行われ、各駅に通勤・通学客があふれた。
 インターネット上には、「いつになれば会社にたどり着けるのか」などと不満の声があふれた。上海地下鉄の公式ミニブログは、利用者の批判が大量に寄せられたため、意見受付のページを一時停止した。
 このほか、会場近くにある企業の従業員は出勤が許されず、1週間の休暇を強制的にとらされているという。周辺の学校も休校しているようで、各種の措置に住民から不満の声が上がっている状況だ。なお、博覧会は10日まで開かれる。
 中国で輸入をテーマとする大規模な博覧会が開かれるのは、今回の上海が初めて。5〜10日にかけて6日間にわたって開かれる。習近平・国家主席は開幕式で演説し、向こう15年間のモノとサービスの輸入額が計40兆米ドル(約4530兆円)を超えるとの見通しを表明。関税の引き下げや通関の利便性向上などを通じ、輸入の拡大と市場の開放に注力する方針をアピールした。
 習主席はまた、上海などの地域により重要な役割を担わせることで対外開放を進めていく考えを表明。上海証券取引所にハイテク企業向け市場「科創板」を創設する方針や、同市場で新規株式公開(IPO)の登録制をモデル実施する計画も明らかにしている。
 今回の博覧会には、172カ国・地域から3600社余りが出展。日本の出展企業は435社と、国別で最多を数える。

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