2018/11/07 【産業・企業】 中国銀が「CDR預託資格」取得、国内行で初めて

 4大国有商業銀行の一角を占める中国銀行(3988/HK)は6日引け後、中国預託証券(CDR)預託銀行の資格を取得したと発表した。中国銀行保険監督管理委員会から10月19日付で、中国証券監督管理委員会から11月5日付でモデル行の認可を得たという。CDR預託銀行の資格を取得したのは同行が初めて。CDR解禁に向け、一歩前進した形だ。
 当局は今年6月、CDR解禁を正式に表明。発行・取引に関する規定「存托凭証発行与交易管理弁法(試行)」を発表した。同弁法によると、CDR発行を申請する企業は3年以上の経営実績を持つことや、直近3年内に実質支配者が異動していないことなどが条件となる。解禁に当たっては、まずは一定の条件を満たす企業を選んでモデル実施が行われる見通し。
 また10月には、英金融大手グループのHSBC(5/HK)が上海でのCDR発行を計画している――と報じられた。上海・ロンドン間の「株式相互乗り入れ」解禁に伴うもので、HSBCはその第1陣となる見込み。中国当局は10月12日、上海・ロンドン両株式市場の相互取引に関する監督規定を発表し、預託証券を通じた間接的な取引を認める方針を表明している。
 CDRの解禁により、HSBCのような外国企業だけでなく、海外マーケットに上場する有力ハイテク企業の「里帰り上場」も実現する見込みだ。過去の報道では、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)、京東商城(JD/NASDAQ)、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ)など、米国市場に上場する中国のネット大手がCDR発行による本土上場を検討中とされる。
 なお、CDR預託銀行の資格を巡っては、中国農業銀行(1288/HK)と招商銀行(3968/HK)も申請書類を提出したと報じられている。

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