2018/11/07 【経済・統計】 中国:電子情報機器産業の貿易激増、AIや5Gが新市場創出へ

 中国電子情報産業の輸出入規模が急ピッチに拡大している。2017年の輸出入額は1兆3600億米ドル(約154兆1522億円)に膨らみ、中国貿易額の3割超を占めた。米中貿易摩擦などの不確実性要因は残るもののAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、第5世代移動通信(5G)などに絡んだ新技術が巨大な新市場を創出していくだろう。21世紀経済報道が7日付で伝えた。
 「中国国際輸入博覧会」の一環として、6日に上海で開催された「2018年スマートテクノロジー・産業国際協力フォーラム」で、「電子情報産業対外貿易発展報告」が対外発表されている。それによれば、中国の電子情報機器貿易は改革開放以降、規模を順調に拡大させてきた。東西冷戦の影響もあって1978年以前は輸出入額が1億米ドルに満たず、中国貿易額の1%未満にとどまる停滞期にあったが、パソコンや携帯電話などの急速な普及を背景に、爆発的な成長期が到来。2000年に1000億米ドルを初突破した。中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した01年以降は、さらに成長ペースを加速させ、17年は01年の約11倍規模へと膨張している。中国電子情報産業の規模は、17年の生産額ベースで18兆5000億人民元に拡大した。
 ただ、民生用電子情報機器の飽和感が世界市場に広がり始めただけに、業界は新たな起爆点を見出す必要性に迫られている。その重要技術の一つと目されるAI分野でも、中国企業の動きは素早い。中国企業が17年に実施したAI事業に絡む資金調達額は270億米ドルに達した。半導体チップ開発・製造や音声識別、自動運転など幅広い分野でAI応用が進められている。特にAIと5Gの融合は、電子情報機器に新たな価値やソリューションを創出する基盤技術となっていくと期待される状況だ。
 ある調査会社の試算によると、AIが35年までにもたらす経済効果は、世界ランキング上位13位に入る国・地域の総額で21兆米ドルに達する見通し。うち中国だけで、その3割を占めると予測された。
 概算統計によれば、中国のAI産業規模は17年に30億米ドル、関連産業を含めると400億米ドルに迫る規模にある。AI関連企業数は1000社を超えた。

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