2018/11/08 【産業・企業】 平安保険がハイテク投資強化、10年で1.64兆円投入へ

 フィンテック・ヘルステック事業の強化に向け、保険事業で国内2位の中国平安保険(2318/HK)は投資を強化する。同社の陳心穎COO(最高執行責任者)は7日の投資家ミーティングで、向こう10年間でハイテク投資に1000億人民元(約1兆6400億円)を投じる方針を明らかにした。過去10年間のハイテク投資が70億米ドル(約8000億円)だったことから、投入規模を倍増させる形だ。複数メディアが8日までに伝えた。
 陳COOによると、同社は毎年、売り上げの1%をフィンテック・ヘルステック事業の研究開発に投入。人工知能(AI)、ブロックチェーン、クラウドといった先端技術の金融分野での応用において、すでに一定の成果を得た。
 平安保険は現在、フィンテック・ヘルステック事業で子会社11社を擁する。うち、P2P融資や資産運用の上海陸家嘴国際金融資産交易市場公司(陸金所)、自動車取引サイトの汽車之家(ATHM/NYSE)を含む4社で採算化を果たした。また、医療サービスアプリ「平安好医生」を運営する平安健康医療科技(1833/HK)は今年5月、香港メインボードに株式上場している。
 このほか、金融商品のオンライン販売を行う傘下の上海一帳通金融科技公司(一帳通)については、海外市場の開拓に注力する方針。一帳通は今年2月、SBIホールディングス(8473/東証1部)からの出資受け入れを発表した。合弁会社を設立し、日本での事業展開を計画している。
 平安保険は保険グループ中国2位、民営ではトップ。生保業務を主力とするが、損保業務の比率も高く、ともに国内2位(首位は生保が人寿保険、損保が人民財産保険、いずれも国有企業)。銀行・証券業務なども手がけ、経営陣の指向する「バランスの取れた金融コングロマリット」への転身が進む。近年はフィンテック事業の発展にも注力する。

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