2018/12/04 【経済・統計】 中国:5Gライセンス発給、来夏に先送りも=ジェフリーズ

 ジェフリーズ証券は最新リポートで、中国政府による第5世代(5G)移動通信事業ライセンスの発給が2019年夏ごろに先送りとなる可能性を指摘した。中国政府が米国との通商交渉に専念するためで、周波数割り当ての詳細が発表されるのは19年4〜5月になるとみている。商用化は20年下期となる見込みだ。香港メディアが4日伝えた。
 貿易摩擦を巡っては米中首脳が1日、追加関税の発動を90日猶予することで合意。この猶予期間中、中国による知的財産権の保護強化などで協議を行う予定だ。ジェフリーズは同協議の影響により、中国政府が年内に5Gライセンスを発給することは難しいとみている。
 ジェフリーズは最悪のシナリオとして、両国の交渉が決裂し、米国が中国向けのICチップ販売などを禁止する可能性に言及。この場合、中国の5G計画は大幅な遅れを余儀なくされるという。ただジェフリーズは、米国企業にとってもマイナスのインパクトが大きいことから、この最悪シナリオが現実となる可能性は低いとみている。
 また、ジェフリーズによると、5Gの商用化は中国が産業の生産力、競争力を引き上げるための重要な要素。米国との通商交渉がどのような結果となっても、5G推進に対する中国の強い決心は変わらないという。
 市場ではこれ以前に、早ければ年内にも5Gライセンスが発給される――との観測が浮上していた。消息筋情報によると、「工業情報化部はすでに上級部門に報告を行った」という。発給されるライセンスの数は不明だが、3〜4社となるもよう。国有3大キャリアに加えて、中国広播電視網絡公司(広電国網)の名前が候補に挙がっている。
 このほか、5G周波数の割り当てに関しては、◆中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が2.6GHz帯の100MHz幅、◆中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)と中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)がそれぞれ3.5GHz帯の100MHz幅、◆広電国網が4.9GHz帯の50MHz幅――との情報が伝わっている。
 5G免許の取得がうわさされる広電国網は14年、通信・放送・インターネットの融合を図る国家戦略「三網融合」を推進するために設立された。16年に通信インフラ事業のライセンスを取得し、中国第4位の通信キャリアとなっている。

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