2019/02/07 【経済・統計】 中国:送電網「点検ロボ」需要増、変電所向けは今後5年で3000台

 変電所や配電施設など送電網で保守点検をこなすロボットの導入が中国で加速している。中国の変電所数は足元で2万カ所を超えた。2020年には3万カ所の規模に膨らむ見通し。国家電網公司と中国南方電網の国有送電2社は、変電所のスマート化改造率を100%に到達させる計画を策定した。年間10%の進ちょく率で更新が進めば、屋外変電所の検査ロボ需要は向こう5年だけでも2000〜3000台に膨張する計算となる。機器人網が5日付で伝えた。
 一方、配電施設向け検査ロボ市場も急ピッチな拡大が見込まれる。中国の247地級市に整備された配電所は足元で約30万カ所。中国政府が定めた「配電網建設改造行動計画(2015〜20年)」では、国内配電施設の自動化率を2020年に90%までに引き上げる数値目標が掲げられている。これを踏まえれば、室内配電設備向けの検査ロボ需要は、向こう5年で1万台を超える見通しだ。
 国家電網は13年に、変電所監視・検査ロボの調達入札を初実施。13年に100台、14年に280台、15年に430台をそれぞれ買い付けた。16年末時点で約1000台が稼働している。華泰証券は、「このペースが持続すれば、中国の監視・検査ロボ需要は2018〜20年の3年間で477億人民元(年平均159億人民元)に膨らむ」との試算を示した。内訳は、変電所向けロボで9000台(72億人民元)、配電施設向けロボで8万1000台(405億人民元)を見込んでいる。
 監視・検査ロボ普及のモデルエリアに選定された江蘇省でも、足元の導入率は変電所向け室外ロボで3%、配電施設向け室内ロボで10%にとどまるのが現状だ。同省は第13次5カ年発展計画の電力分野で、スマート監視・点検ロボの導入数を20年に5000台超とする計画を定めただけに、市場の伸びしろは巨大と言える。
 政策の追い風も吹く。国家発展改革委員会は15年に「スマートグリッド発展に関する指導意見」を公布。スマート監視・点検ロボに関し、スマートグリッド整備事業を進めていく上での重要パーツに位置付けた。
 保守点検ロボの開発・生産を手がける中国企業は、主に6社が挙げられる。山東魯能智能技術、浙江国自機器人技術、深セン朗馳欣創科技、普華霊動智能巡検機器人、万達科技(万達重工の子会社)、億嘉和科技――の各社が販売実績を積み上げてきた。

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