2019/03/06 【政策・政治】 中国:「番号ポータビリティ」全国解禁、試行9年でようやく年内実現

 通信キャリアを乗り換えても以前の携帯電話番号を継続して使用できる「モバイルナンバーポータビリティ(MNP)サービス」が中国で本格的に始まる。これまで一部都市で限定的に試行されてきたが、2019年内に中国全土で解禁される運び。中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)に一極集中する携帯電話契約が中国電信(728/HK)、中国聯通(762/HK)に分散されるなど、3大通信キャリア間の顧客獲得競争激化につながる可能性もある。中国新聞網などが6日付で伝えた。
 第13期全国人民代表大会(全人代)で李克強・首相が5日に行った今年の政府活動報告に、「MNPの全国実施」が盛り込まれた。MNPが同報告で取り上げられる初ケースとなる。工業和信息化部(工業情報化部)の苗墟・部長は同日、「年内にすべての携帯利用者がMNPサービスを利用できるようになる」と表明。全国実施のタイムスケジュールを明らかにした。
 ただ、ファミリー割引やブロードバンドとのセット契約など、携帯キャリアが独自に用意した契約プランの期間中は、MNPの利用適用外。MVNO(仮想移動体通信事業者)と契約する場合も、MNPを利用できない見通しだ。
 MNP制度は10年11月、全国に先駆けて天津、海南で試験導入。14年に試験エリアが江西、湖北、雲南にも広げられた。手続きの煩雑さや、キャリアのシステム不具合などで混乱が生じたことを反省し、18年12月には試験都市で手続きの見直しが行われている。
 中国信通研究院のまとめによれば、MNP契約ユーザーは18年12月末時点で延べ167万人。うち18年の新規契約は、前年比62%増の63万人に拡大した。
 中国三大通信キャリアの携帯電話契約は、19年1月末現在で中国移動が9億2700万件で世界最多を独走。後塵を拝する中国電信は3億700万件、中国聯通は3億1800万件と拮抗している。

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