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  ニュース     2019/08/21 19:39

小米の4〜6月調整後利益は7割増、スマホ単価が上昇(詳報) 無料記事

 中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)は20日引け後、2019年第2四半期(4〜6月)の業績を発表し、純利益が前年同期比86.7%減の19億5195万人民元(約290億円、EPS:0.082人民元)に縮小したと報告した。売上高は14.8%増の519億5112万人民元。中間配当は実施しない方針だ。
 特殊要因のはく落が大幅減益の主因。前年同期は優先株の評価益(225億人民元)など多額の特別利益を計上していた。調整後ベースの純利益は71.7%増の36億3510万人民元。スマートフォン平均単価の上昇、IoT・ライフスタイル製品の好調で大幅な利益成長を達成した。
 部門別の売上高は、主力のスマホが5.0%増の320億人民元。出荷数は3210万台とほぼ前年同期並みだったが、製品ポートフォリオの高度化によって平均単価が952.3→998.7人民元(↑4.9%)に上昇している。また、スマートテレビやウェアラブルデバイス、ノートパソコンなどIoT・ライフスタイル製品部門の売上高は44.0%増の149億人民元と高成長。うちスマートテレビの出荷数は41.1%増の270万台に膨らんだ。同部門では家電事業も強化中で、エアコン、洗濯機に続きキッチン家電を投入している。
 エリア別では、引き続き海外での成長が目立つ。海外売上高は33.1%増の219億人民元に達し、全体に占める比率は36.3→42.1%(↑5.8ポイント)に拡大した(中国では4.4%増収)。40以上の国・地域でスマホ出荷数の上位5位圏に入っている(カナリス調べ)。うちインドでは、8四半期連続でシェアトップを維持した(IDC調べ)。
 中国で商用化の始まった第5世代(5G)携帯電話サービスを巡っては、19年下半期に対応端末を国内投入する計画だ。欧州ではすでに、対応端末「Mi MIX3 5G」を販売している。
 なお、6月中間期ベースでは、純利益が前年同期比33.6%減の50億7791万人民元(EPS:0.206人民元)に縮小。売上高は20.2%増の957億795万人民元だった。中間配当は実施しない方針だ。
 小米はスマホを主力製品とするほか、スマートテレビ、ノートパソコン、AIスピーカー、スマートルーターなどのIoT・ライフスタイル製品を扱う。従来はオンライン販売を中心としていたが、近年は実店舗の設置に注力。オンライン、オフラインを融合させた「新小売」戦略を展開する。主力のスマホでは、世界と中国でともにシェア4位(18年、IDC調べ)。


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