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  ニュース     2020/02/18 19:01

スマホ部品の舜宇と丘タイ科技、近く稼働率5割まで回復へ 無料記事

 天風証券(601162/SH)の香港子会社、天風国際証券の郭明キ氏は最新リポートで、スマートフォン光学部品メーカーの工場稼働率が徐々に上昇していると指摘した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、春節(旧正月)後の生産全面再開が遅れているが、大手メーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)で向こう1〜2週間内に50%程度まで回復すると予測している。香港メディアが18日伝えた。
 アップル関連の著名アナリストとして知られる郭氏はリポートの中で、舜宇光学科技、丘タイ科技の現在の工場稼働率が30〜40%にとどまっていると指摘。ただ向こう1〜2週間で、それぞれ40〜50%、45〜55%に上昇すると分析した。
 シティグループも最新リポートで、舜宇光学科技が2月10日から段階的に生産を再開しており、スマホ用カメラの生産状況は比較的良好との見解を示した。生産の自動化が進んでいること、原材料などのサプライチェーンが比較的単純なことを理由に挙げている。2月の出荷数はやや弱い数字となる可能性があるものの、新型肺炎による同社への影響は総じて限定的と指摘した。
 舜宇光学科技は光学部品の中国OEMメーカー。スマホ向けカメラモジュールをはじめとする光電子製品の製造が主力。ほかに、光学部品、光学機器も生産する。浙江省余姚市、広東省中山市、上海市、河南省信陽市の4カ所に生産拠点を設置。さらに浙江省杭州市には、3DやVR/ARなど先進技術の開発を担当する子会社を置く。主な顧客には、華為など中国の通信機器メーカーのほか、米アップルや韓国サムスン電子などが含まれる。
 一方の丘タイ科技は江蘇省昆山市を拠点に、スマホやタブレットPCなどに搭載されるミドル・ハイエンドのカメラモジュールを製造する。近年は指紋認証モジュールにも注力。主な出荷先は、維沃移動通信(vivo)、華為技術(ファーウェイ)、広東欧珀移動通信(OPPO)、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)などで、国内スマホメーカー5社が売り上げの8割を占める。


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