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  ニュース     2020/04/01 18:59

中国移動が5G基地局調達、華為など4社から総額5670億円 無料記事

 中国の通信キャリアが第5世代(5G)移動通信設備の第2弾調達を進めている。中国移動(941/HK)は3月31日、第2弾調達の結果を公表。総額374億人民元(約5670億円)相当で23万2143カ所の5G基地局設備を購入すると報告した。
 各社の落札額は、華為技術有限公司(Huawei)の214億1000万人民元(全体の57.25%)、中興通訊(ZTE:763/HK)の107億3000万人民元(28.68%)など。これにエリクソンの11.45%、中国信科(大唐)の2.62%が続いた。5G基地局の納入予定数は、華為の13万2787基、ZTEの6万6653基などとなっている。
 業界最大手の中国移動は、「20年末の5G基地局数30万基」の目標達成を死守する構え。2020年内に全国すべての地級以上都市で5Gサービスを開始する戦略を立てた。すでに5G通信網の第1期工事は完了し、50都市で5G商用サービスを開始している。中国移動の第1弾5G設備調達では、華為、ZTE、烽火通信科技(600498/SH)から総額100億人民元相当を買い上げていた。
 工業情報化部は今年1月22日、5Gサービスの発展を加速する方針を改めて表明。5Gインフラ網の建設などを急ぐよう、通信キャリアに指示した。こうしたなか、中国の三大通信キャリアは第2弾設備入札を相次ぎ始動。中国聯通(762/HK)と中国電信(728/HK)も3月10日にそれぞれ入札情報を公示した。20年に整備する「5G SA(Standalone)ネットワーク」向け設備を調達する内容。共有基地局として2社(中国聯通と中国電信)で新たに共同整備する25万カ所分の主要設備を買い付ける。5G基地局の第2弾調達は、中国移動、中国聯通、中国電信の3社合計で50万基に迫る規模。設備調達の加速は、5G通信ネットワーク構築サイクルの短縮につながる見込みだ。新型コロナウイルス流行の影響で第1四半期の建設工事は遅延が見込まれるものの、年間では通信網整備がハイピッチに進むとみられる。
 


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