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  ニュース     2020/02/20 18:59

中国:臨港新片区で工場再稼働が本格化、テスラなど生産回復 無料記事

 中国(上海)自由貿易試験区(上海FTZ)に組み入れられた臨港新片区でも、春節後に企業活動の再開が進んでいる。売上高が1億人民元(約15億8600万円)を超える中堅クラス以上企業78社のうち、足もとで1社を除く77社が生産活動を始めた。重点プロジェクトの誘致も活発化している。13日は当日だけで12件の投資契約が交わされた。これらの投資額は合計200億人民元を超えている。中国政府系メディアが20日付で伝えた。
 現地に進出した米テスラ(TSLA/NASDAQ)も、第1陣生産再開組の一社。臨港新片区に整備した海外初工場「Gigafactory 3」は、当初予定の1月31日から遅れたものの2月10日に工場が再稼働した。赤外線センサーを用いた体温管理システムを通過した2000人が毎朝出勤してくる。
 感染防止の対策も導入済み。200メートルごとに消毒スポットを新設し、食事ゾーンには隔壁を増設した。工場外の行動にも規制を設け、3人以上が集まる会食を禁じている。
 臨港新片区の管理委員会も域内企業の防疫を支援。地域で未使用の人材宿泊施設5棟を臨時に開放し、企業の社員を受け入れている。テスラだけでも既存社員100人以上、新入社員500人近くが入居した。800社以上が進出した臨港新片区では、生産活動の再開が本格化している。
 テスラは20億米ドル(約2220億円)を投じ、わずか10カ月あまりで「Gigafactory 3」を完工させた。製造分野の外資投資事業として、上海市で過去最大の規模。外資の100%出資で完成車生産子会社が設立される初ケースとなる。今年1月7日、外部に対する納車に着手した。年産50万台を目指す。販売業者の説明によれば、新規の受注に対しては、早くても4カ月後に納車される。



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