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  ニュース     2020/07/07 18:59

中国:株高で証券口座開設が急増、若い世代中心に 無料記事

 株式市場が力強い値動きを見せる中、中国で証券口座の開設数が急増している。現地メディアのまとめによると、国泰君安証券(2611/HK)では週明け6日のオンライン開設数が平時に比べて約80%増加。華泰証券(6866/HK)でも、7月に入ってからの1日当たり開設数が前月比で30%近く増えたという。また口座開設者の多くが若い世代で、「90後(1990年代生まれ)」の比率が高いとのデータも示された。複数メディアが7日までに伝えた。
 本土マーケットの主要指標である上海総合指数は6日、前営業日比5.71%高の3332.88ポイントと大幅に5日続伸し、2018年2月以来、2年5カ月ぶりの高値を付けた。上昇率は15年7月以来、約5年ぶりの大きさ。売買代金は上海、深センの合計で1兆5000億人民元を上回り、約5年ぶりの大商いとなっている。
 本土マーケットの好調は、中国の景気回復期待などが背景。足元で経済指標の上振れが続く中、市場では今年4〜6月期の国内総生産(GDP)がプラス成長を回復するとの予測も出ている状況だ。株高が追い風となる証券株や保険株が買われたほか、出遅れ感のあった銀行株など金融セクターが大きく上昇している。
 こうした中、株高の波に乗ろうと個人投資家が続々と参戦。現地メディアの報道によれば、北京市のある証券会社では今週6日の口座開設数が先週末3日に比べて倍増した。また、大手ブローカーでは6月から徐々に開設数が増え、足元で急増している格好。冒頭で挙げた国泰君安証券は、6月のオンライン開設数が前月比で30%以上増加した。うち「90後」の比率が最も高く、全体の3割を占めたという。
 株価の先高期待から信用取引の規模も拡大。報道によると、上海、深セン両市場の信用取引残高は今月3日時点で1兆2028億6800万人民元(約18兆円)に達し、約4年半ぶりの高水準に膨らんでいる。


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