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  ニュース     2021/02/22 19:01

中国:指標金利「LPR」3.85%、10カ月連続据え置き 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】中国人民銀行(中央銀行)は20日、銀行貸し出しの新たな指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1年物を3.85%に据え置いた。据え置きは10カ月連続。住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについても、前月と同じ4.65%を維持している。市場の事前予想ではいずれも据え置きが見込まれており、想定通りの結果となった。
 コロナ禍からの景気回復などがLPR据え置きの背景にあるとみられている。また、金融政策の連続性、安定性を確保するという人民銀のスタンスを示唆したもの――と市場では受け止められている。
 人民銀主管の経済紙「金融時報」は先週18日、公開市場操作(オペ)の規模に過度に注目すべきではないとの論説記事を掲載した。金融政策の方向性を誤って読み取る恐れがあると指摘。注目すべきはオペの金利水準だと強調している。
 LPRは人民銀が2019年8月から公表を開始(毎月20日に発表、休日の場合は翌営業日)。従来のLPR算出方法を見直し、「中期貸出ファシリティ(MLF)」金利に緩やかに連動するようにした。うち1年物LPRは「実質的な政策金利」とも呼ばれ、制度の見直し以降、19年8月、9月、11月、20年2月、4月の計5回引き下げられている。
 なお、春節(旧正月)連休の影響で、20日は振り替え営業日となっており、人民銀はこの日、7日物リバースレポを通じて100億人民元の流動性を市場に供給している。


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