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  ニュース     2020/10/14 19:59

中国:ベースバンドチップ設計の中科晶上、科創板IPOへ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】ベースバンドプロセッサーチップ設計やプロトコルスタックソフトウェア開発を手掛ける北京中科晶上科技股フン有限公司がこのほど、上海証券取引所からハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」への上場申請が承認された。今回は10億人民元(約156億3000万円)の資金調達を計画。主に第5世代(5G)移動通信を含むベースバンドチップの研究開発(R&D)に投資する。21世紀経済報道が14日報じた。
 中国科学院を母体とする中科晶上は、衛星通信と農業機械スマート化を主要業務分野にチップモジュールや末端製品、完成品、技術サービス、システムソリューションプランを提供する。今後、衛星通信用ベースバンドチップや、産業レベルの5G端末用ベースバンドチップ、高性能デジタルシグナルプロセッサーチップなどの研究開発(R&D)にさらに注力する方針だ。
 中科晶上の売上高は2017年の4884万3700人民元から19年の1億6358万9200人民元へと3.3倍に成長。3年間の複合成長率(CAGR)は83%に達した。19年は衛星通信分野の売上構成比が40.7%に上ったものの、アンテナ向けが中心で注目のベースバンドチップの割合は1.4%とまだわずかだ。
 中科晶上はこの8月、中国科学院計算所、江蘇省の昆山市政府と、産業レベルの5Gベースバンドチップの量産に向けて戦略的提携を結んだ。その場で産業レベル5G専用のDSP(デジタルシグナルプロセッサー)コアを持ち、広周波数帯域、低遅延、高信頼性を特徴とする5Gベースバンドチップの新製品「DX-T501」を発表している。中国のベースバンド業界で、既に相応の地位を築いたといえよう。


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