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  ニュース     2020/11/26 20:00

中国:自動車製品のリコール制度厳格化、OTAソフト更新にも徹底へ 無料記事

 「亜州ビジネス編集部】無線通信でソフトウエアを更新する「OTA(Over The Air)」機能を設けた自動車製品にも、リコール制度を適用することが徹底される。ハードウエアだけでなく、ソフトウエアの不具合にも、自動車メーカーは責任を持つ必要があるため。「欠陥自動車回収条例」と「欠陥自動車回収条例実施法」を順守するよう求める。国家市場監督管理総局が25日に改めて発表した。この日から「自動車OTA技術リコール強化に関する通知」を適用する。
 OTAで不具合を解消する際にも、自動車メーカーは主体的に国家市場監督管理総局まで届けなければならない。システム侵入、遠隔操作などのハッキング攻撃を受けた場合でも、自動車製造者は速やかに専門チームを用いて調査する必要がある。同時に国家市場監督管理総局に調査状況と分析結果を届け出なければならない。
 中国で実施された自動車製品リコール回数は、今年9月末までに累計で2119回を数える。リコール対象の欠陥車両は、中国自動車保有の3割を占める合算8010万2000台にまで積み上がった。右肩上がりに増え続けている。
 近年になって、ソフト不具合によるリコールは増勢にある。2014〜19年にかけた世界全体の自動車ソフト不具合によるリコール回数は、リコール全体の40%超えて推移した。中国だけでも累計213回、合計683万200台(リコール対象車両全体の9%)に上っている。
 Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)を示す「CASE」の概念が定着するなか、OTA機能を利用した車載ECU(電子制御ユニット)のソフト更新は今後、さらに増大することは必至だ。


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