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  ニュース     2021/01/22 19:00

中国:日系化粧品「イプサ」、杭州の武林銀泰百貨の販売好調 無料記事

 資生堂(4911/東証1部)傘下の化粧品ブランド、「イプサ」の販売が高級百貨店で好調だ。浙江省杭州市の高級百貨店には、日系や韓国系の化粧品カウンターがこぞって出店。世界経済が不調に陥るなかで、中国は成長市場として有望視されている。中国新聞網が21日付で伝えた。
 この百貨店は同省最大のデパート、銀泰百貨の杭州武林店で、イプサの売り場面積は10数平方メートル。高級ブランド店が林立する北京市にある、漢光百貨店よりも広い面積を取った。
 販売面では、2019年の「シングルデー」(独身の日、双11)セールごろから注目を集めた。最も多い日で1日当たり300件の受注があったほどで、その後も人気を維持している。
 当初は銀泰などが参加するショッピングアプリ「ミャオ街」を通じた商品の問い合わせが非常に多く、顧客の興味は「効果はどうなのか」や「正規品かどうか」、「専門カウンターだけの販売かどうか」の3つに集中していた。顧客の信頼を得た後は、このような問い合わせは減っていったという。20年にはミャオ街を通じた購入が販売の45%を占め、オンラインとオフラインの購入比率はほぼ同程度までに拮抗した。一番の人気商品は化粧水の「ザ・タイムR アクア」で、毎月に1000本以上を売り上げている。
 同店では過去1年、イプサ以外に、韓国の「The History of フー(后)」、「Su:m37°(スム37)」などのブランドが競って進出し、「世界一のコスメカウンター」と称されるスペースを次々に展開。世界経済の勢いが鈍化するなか、日韓の化粧品ブランドにとって中国は唯一、1ケタ台のマイナス成長にとどまり、V字回復が期待できる市場という。
 イプサは1986年の設立。日本以外に中国、香港、タイ、韓国、シンガポールに合計228店舗を構える(20年3月時点)。中国では93店と、日本の89店を超えた。


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