【亜州ビジネス編集部】ミャンマー北部の犯罪グループによる「振り込め詐欺」被害が中国で多発し、社会問題化している。浙江省温州市公安局（警察）は12日、こうした詐欺グループの頭目として男女4人を特定し、指名手配した。同局は有力情報の提供や犯人逮捕への協力に対し、報奨金10万～50万（210万～1040万円）を支給するとしている。複数メディアが伝えた。

　同局によると、同詐欺グループは長期にわたり、ミャンマー北部に拠点を設置。中国住民をターゲットに振り込め詐欺を行っていた。被害金額は大きく、中国公安が圧力を掛けても止めようとしなかったという。

　同局によると、犯罪グループは殺人や傷害、監禁など各種の重大犯罪も繰り返していた。同局は寛大な処分を約束して容疑者4人に出頭を呼び掛ける一方、関連情報を通報するよう住民に求めている。

　米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア（RFA）によると、ミャンマーなどを拠点とする振り込め詐欺は、世界的な関心を集めている。うちミャンマー北部の振り込め詐欺グループは、ミャンマー情勢や中国との国境周辺の情勢にも影響を与え始めた。ミャンマー北部で最近発生した軍事衝突について、少数民族武装グループは「コーカン地区の振り込め詐欺グループを一掃するため」と説明している。


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