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  ニュース     2023/09/07 12:12

米高官「対中技術規制を継続」、華為の制裁突破観測で 無料記事

 華為技術(ファーウェイ)が自社グループ開発の7ナノメートル(nm)級プロセッサーを搭載したスマートフォン新機種「HUAWEI Mate Pro 60」を発売し、米国の制裁を突破したとして大きな注目を集める中、ジェイク・サリバン米国国家安全保障担当大統領補佐官は現地時間の5日、「『小さな庭と高い壁』の技術規制政策を継続していく」との考えを示した。6日付芯智訊などが報じた。
 「小さな庭と高い壁」は、米シンクタンクの新アメリカ安全保障センターが2018年10月に打ち出したコンセプト。米国の安全保障と直接関係する特定コア技術と研究分野を「小さな庭」として定め、戦略的境界の「高い壁」を設定する。「小さな庭」以外のハイテク分野は中国への開放を認めるが、対象分野は厳しく制限する。 
 5日のホワイトハウスの定例記者会見で、「ファーウェイの最新スマホが中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)の製造による先進半導体を搭載した事実は、米国の輸出規制措置の失敗を意味するのではないか」との記者の質問に対しサリバン補佐官は、「同スマホのIC技術は詳しく調査する必要がある。確実な情報を獲得するまでコメントしない」と回答した。
 カナダの電子製品技術情報調査会社、テックインサイツのアナリスト、ダン・ハッチソン氏は「中国半導体企業が極端紫外線(EUV)露光装置を欠いた状況で成果を達成したことは、中国業界の粘り強さを示す」と評価した。その上で、「中国による重要ハイテク技術の取得を制限する国(米国)にとって極めて大きな地政学的挑戦だ。現在よりもさらに厳しい規制措置を招くかもしれない」との見通しを語った。


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