胡潤研究院が2月29日発表した2023年度版「中国ブランド価値ランキング300」で貴州茅台が6年連続の首位に輝いた。そのブランド価値は1兆500億人民元（約21兆9300億円）に膨らんだという。節目の1兆人民元を唯一超えた。

　中国ブランド価値300位のハードルは、22年版の25億人民元から23年版の30億人民元に高まっている。業種別のランクイン数では、金融業が最多の45社に上った。これにアルコール飲料業、生活サービス業などが続いた。ランクインしたブランドの本社は、6割以上が主要5都市（北京、上海、深セン、広州、杭州）に集中している。

　胡潤研究院は「14億人以上が暮らす人口大国の中国で、価値最上のブランドが生活必需品でなく、高級な白酒である点は、世界的にも類を見ない」と説明した。

　今回のブランド価値ランキングでは、2位が五糧液の2600億人民元、3位が微信の2250億人民元、4位の上海煙草・中華が2150億人民元、5位の抖音が1950億人民元、6位の騰訊(テンセント)とピン多多が各1750億人民元、8位の国窖1573が1250億人民元、9位の美団が1200億人民元、10位の比亜迪(BYD)と中国平安が各1000億人民元と試算された。

　胡潤研究院は中国在住の英国人経済ジャーナリスト、ルパート・フージワーフ氏（中国語名：胡潤）が創設したリサーチ機関。1999年以来、「中国富豪ランキング」などを公表している。


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