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  ニュース     2023/08/03 12:19

中国:当局洪水対策で被害拡大か、首都圏死者20人に 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】台風5号(トクスリ)から変化した熱帯低気圧の影響に加え、北京市と河北省では、当局が洪水対策として実施した遊水地への放流が水害被害を拡大させたと指摘されている。豪ABC放送中国語版の報道によれば、専門家は「当局が放水量を制御しなければ、民衆の生命や財産を守れない」と懸念を示した。
 首都圏に当たる京津冀(北京・天津・河北)エリアでは、7月29日以降の豪雨により、道路の水没や自動車が流される事態が続発。少なくとも20人が死亡し、数十万人が被災した。
 中国の国家洪水干ばつ対策本部は、8月1日未明から河北省や天津市の一部地域で遊水地への放流を始めた。中国メディアの荊楚網によると、天津市静海区は1日、「東淀遊水地」内の村落23カ所に暮らす住民23万人が避難したという。
 オーストラリア大学の許洪章・研究員は、中国当局による放水の規模に懸念を示した。中国環境保護組織公衆・環境研究センター(IPE)の馬軍・主任は「放流が関連地区の住民に被害をもたらすのは必至。政府は損害保険などを使い、損害の低減を図るべき」と指摘している。


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