【亜州ビジネス編集部】中国が将来、半導体の成熟プロセス市場を支配する可能性を視野に、米国は対策の検討に着手した。米国が先進プロセスの発展に強い圧力をかけた結果、中国は成熟プロセスに集中せざるを得なくなったが、米国は中国の潜在的な影響力を懸念しており、半導体が中国の「武器」となることを阻止する構えだという。1日付台湾・電子時報などが報じた。
　レモンド米商務長官は7月26日のアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所（AEI）の討論会で、中国が成熟プロセス製品の生産能力拡大に巨額の資金を投じていることに対し、「これはわれわれが対策を考え、同盟国と共に解決を図らねばならない問題だ」と発言した。バイデン政権の高官によると、現時点で中国に対しアクションを起こすスケジュールはなく、情報収集を進める段階だ。しかし同高官は「あらゆる選択肢がテーブル上に置かれている」と強調した。
　国際半導体製造装置材料協会（SEMI）によると、中国では2022〜26年にかけて、世界最多の計26基のファウンドリー工場を建設する計画。成熟プロセスにおいて巨大な生産能力を獲得し、太陽光パネルと同様の市場支配力を持つ可能性に警戒が高まっており、新たな対中規制が必要との議論につながっている。


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