【亜州ビジネス編集部】台風5号（トクスリ）から変化した熱帯低気圧の影響により、中国の首都・北京市は記録的な豪雨に見舞われた。北京市気象局によると、7月29日午後8時〜8月2日午前7時にかけて異常降雨が発生し、昌平区の王家花園ダムでは降水量744.8ミリを記録。データが残る1883年以降、140年来で最高となっている。香港経済日報など複数メディアが2日伝えた。
　これまでの異常豪雨の記録は、◆1883年7月23〜29日の510.3ミリ、◆1891年7月23日の609ミリ――など。直近では、2012年7月21日、北京市とその周辺エリアが大雨と洪水に見舞われ、死者79人、被災者160万2000人を記録した。その際の最大雨量は541ミリ。経済的損失は116億4000万人民元（約2310億円）に上った。
　中国メディアによると、北京市だけでなく、隣接する天津市、河北省でも今回の豪雨は記録的なものとなった。例えば、河北省保定駅では1日当たり雨量が285ミリに達し、1963年8月の史上最高記録を上回った。
　さらには、7月29日からの3日間で1年分以上の降水量に相当する豪雨に見舞われた地域もある。太行山南部に位置する河北省臨城県の一部エリアでは、3日間の降水量が1008.1ミリに達した。これは同エリアのほぼ2年間分の雨量に相当するという。


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