【亜州ビジネス編集部】自動車大手の比亜迪（BYD：1211/HK）がこのほど、韓国で予定していた純電動SUV「ATTO3（アットスリー、元プラス）」の正式発売を延期したことが分かった。現地の購入補助金に関する申請手続きの遅延が要因とみられている。韓国メディアの聯合ニュースを引用し、匯港通訊が3日付で報じた。

　報道によると、BYDの韓国法人は2月12日までに韓国でのEV発売に必要な認証プロセスを完了。同月16日にブランド発売イベントを開催し、「ATTO3」の予約販売を開始した。受注台数は1週間で1000台を突破したものの、現時点で納車は始まっていないという。

　EVを韓国で発売するには、産業通商資源部、国土交通部、環境部の承認だけでなく、産業通商資源部の「環境に優しい車両」申告と韓国環境公団の購入補助金に必要な「普及評価」を完了する必要がある。ただBYDは2月28日まで、購入補助金評価に必要な資料を環境部に提出していなかったという。

　一方、今回の発売延期を巡っては、欧米の輸出関税の影響を考慮したBYDが、韓国を含むアジア市場での販売を急いだとの見方が一部で浮上している。


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