中国広東省の深セン市工業情報化局は19日、エンボディドAI（人工知能）ロボットの研究開発を支援する方針を表明した。年間の販売台数が一定規模に達した製品に対し、販売額の5％を基準として、最高で300万人民元（約6200万円）の奨励金を付与する。中新経緯が20日付で伝えた。

　「AI先進都市プロジェクト支援計画運営規定」に盛り込まれた内容。同規定は18日付で施行され、2027年6月30日まで実施される。

　同規定ではこのほか、優れたAI産業応用プロジェクトに対する支援を行う方針も示された。プロジェクト実施主体が実際に投入した金額の30％を基準とし、モデル応用プロジェクトに最高200万人民元、先導的な役割を果たすベンチマーク応用プロジェクトに最高1000万人民元を付与する。

　深セン市では今月3日、「エンボディドAIロボット技術のイノベーションと産業発展に向けた行動計画（2025～27年）」も発表されている。27年までにロボットの重要コア部品やAI半導体チップ、AI技術・ロボット融合技術、マルチモーダルセンサー技術、高精度モーションコントロール技術、精緻操作技術などの各面でブレークスルーを実現するとの目標を掲げた。評価額100億人民元を超える企業10社以上、年間売上高10億人民元を超える企業20社以上を新たに育成。10億人民元規模の応用例を50件以上に落とし込み、関連産業規模を1000億人民元を超える水準に高め、AI搭載ロボット産業クラスター関連企業を1200社以上まで増やすとの計画を打ち出した。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。