【亜州ビジネス編集部】中国商務部は10日、王文涛・部長が欧州連合（EU）のシェフチョビッチ欧州委員（通商・経済安全保障担当）と8日午後にオンラインで会談したと発表した。EUとの貿易、投資、産業面での連携を強化したい考えを強調したという。電気自動車（EV）の価格を巡る交渉を直ちに開始するほか、中国とEUの自動車産業における投資・提携の問題に関する協議を行う方針を示した。

　米国との貿易摩擦が激化するなか、他地域との連携を強化する狙いだ。王部長は会談で、米国の「相互関税」を強く批判。中国は交渉を通じて問題を解決することを望んでいるが、「米国が独断専行するなら、中国は最後まで付き合う」との方針を改めて強調した。

　一方のシェフチョビッチ欧州委員は、米国が世界のモノの貿易の13％を占めるに過ぎないと指摘。その上で、EUは中国を含む他の世界貿易機関（WTO）加盟国と協力し、国際貿易の正常な運営を共同で維持していく方針と強調した。

　中国の李強・首相とEUのフォンデアライエン欧州委員長も8日に電話会談を実施。米国の追加関税への対応について協議し、「自由で開かれた貿易」の重要性を確認した。


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