【亜州ビジネス編集部】ベーカリーの上海克莉絲汀食品有限公司（クリスティーン）がこのほど破産清算の手続きに入った。すでに債務返済が不能に陥り、負債超過の状況にある。1990年代に創業した同社は、最盛期に上海市だけで543店舗を構え、長江デルタ全体で1000店超、全国で合計1052店舗にチェーン網を拡大した。ただ、2013年以降は毎年赤字を計上し、営業収益も年々減少していた経緯がある。複数の中国メディアが8日までに伝えた。

　上海克莉絲汀食品は1993年からベーカリー製品の生産・販売に乗り出し、長江デルタエリアの好立地に相次ぎ進出。2012年2月に香港証券取引所に上場した。ただ22年12月、当時残存していた店舗200カ所あまりをすべて閉じている。

　コロナ禍による販売不振の長期化などが重し。23年2月28日時点で店舗賃料、買掛金、従業員給与など総額5700万人民元（約11億4900万円）相当の支払いを滞らせていた。24年12月27日に香港上場資格を喪失している。

　上海市第三中級人民法院は今年3月12日に上海克莉絲汀食品の破産清算申請を受理した。3月18日付で上海星瀚法律事務所を破産管財人に指名している。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。