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  ニュース     2025/06/25 15:34 NEW!!

中国:100言語を瞬時に翻訳、亮亮視野が軽量ARグラス発表 無料記事

【亜州ビジネス編集部】49グラムの眼鏡が、言葉の壁を越える鍵となる――。中国のAR(拡張現実)機器メーカー、北京亮亮視野科技有限公司(LLVision)が韓国・ソウルで発表した新型AR翻訳グラス「Leion Hey2」が話題を集めている。発表会終了から2時間で予約数は1万台を突破し、北米、欧州、東南アジア市場への展開も本格化する。21世紀経済報道が24日付で伝えた。

 同製品は重量49グラムで、0.5秒以内に100以上の言語をリアルタイム翻訳。国際会議や海外旅行、留学授業など多様な利用シーンを想定する。連続使用時間は8時間で、専用ケースを併用すれば最大96時間の稼働が可能だ。360度の音源定位とノイズ低減アルゴリズムを搭載し、騒音下でも高精度な音声認識を実現する。

 亮亮視野の創業者で最高経営責任者(CEO)の呉斐氏は「言語は時に見えない高い壁となる。ARグラスでその壁を取り払う」と語る。

 同社は2014年に北京で創業。製造、医療、警備、物流などBtoB領域でスマートグラスを展開し、企業向けAR機器では国内シェア約6割を占める。15年には国内初のAR遠隔医療ライブを実現し、南方航空や上海税関などでの導入実績を持つ。

 22年には初の消費者向け製品「Leion Hey」を発売し、累計3万台超を売り上げた。満を持して投入するHey2は、軽量、高性能、長時間駆動というAR機器の「3大課題」を克服したとされる。光波導モジュールの高歩留まり量産や、低消費電力チップのカスタム設計により、厚さ0.4ミリのレンズと2500ニトの高輝度表示を実現した。

 国際コンサルティング会社Nimdziによれば、24年の世界言語サービス市場は539億米ドルに達した。25年には618億米ドル、29年には900億米ドルを超える見通しだ。「中国言語サービス発展報告(2024)」では、中国市場は24年に前年比20%増の1982億人民元(約4兆円)に拡大した。亮亮視野はこの巨大市場に、AR×AIの融合技術で挑む構えだ。


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