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  ニュース     2026/03/03 15:46 NEW!!

中国:中東緊迫化で上場各社が影響説明、総じてリスク吸収可能 無料記事

 中東情勢の緊迫化を受け、国際原油相場や海運運賃が上昇している。中国本土の株式市場では、複数の上場企業がIRプラットフォームや公告を通じ、一連の情勢による事業への影響について説明した。上場企業の多くがリスク管理体制の改善や多角的な事業構造、堅実な国内基盤などを背景に、今回の地政学リスクを効果的に吸収できるとみている。証券時報が3日付で伝えた。

 市場の注目を集めたのは、中東で直接事業を展開する上場企業だ。半導体製造装置メーカーの光力科技(GLテック:300480/SZ)は、2019年に買収したイスラエルのADTを海外展開の重要拠点とする。中東情勢の緊迫化を受けて光力科技は説明公告を発表し、ADTへの影響は限定的で、子会社の運営は安定していると指摘。ADTはイスラエル政府の「ホワイトリスト」企業に指定されており、緊急事態や戦時下でも操業継続が認められ、安全面の保護も受けていると説明した。情勢が一段と緊迫化した場合、従業員は政府の安全管理指示に従って避難施設に入りつつ、通信や業務対応は継続可能で、業務連絡が途切れることはないとしている。

 光力科技はさらに、過去に物流面で一時的な影響を受けたこともあったが、生産や研究開発は総じて安定していたと強調。英国や河南省鄭州市の工場が生産・調達面で支援することで、顧客注文の履行を確保できるとしている。

 このほか、包装材メーカーの廈門吉宏科技(シアメン・ジーホン:002803/SZ、2603/HK)はアラブ首長国連邦(UAE)ラス・アル=ハイマに建設中の工場について、工事は順調に進んでおり、地域情勢の影響は受けていないと説明した。既に中東の複数企業と戦略的提携関係を結び、UAEやオマーンに包装材の生産・貿易拠点を設置する計画を進めているという。

 中東情勢の悪化は世界の物流システムにも一定の影響を与え、一部地域では輸送コストの上昇やリードタイムの長期化が生じている。こうしたなか、グローバルな生産体制を早期に整備してきた企業が優位性を持つ状況だ。ポリ塩化ビニル(PVC)製床材メーカーの愛麗家居科技(エレガント・ホーム・テック:603221/SH)は、地政学的な緊張が一部地域の物流コストを押し上げ、欧州市場開拓の短期的なペースに影響を与えたとしつつも、自社の主力市場は北米だと説明。既に米国とメキシコに生産拠点を設置しており、北米で生産・販売する体制をほぼ確立していると強調した。

 一方、海運会社の海南海峡航運(ハイナン・ストレート・シッピング:002320/SZ)は、燃料コストが売上原価に占める比率は20%未満で、原油相場変動による影響はコントロール可能だと指摘。航行速度や航路の最適化、集中調達によるコスト固定などの措置で影響を吸収できるとしている。


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