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  ニュース     2020/03/03 19:09

中国:湖北で感染者増加ペース鈍化、当局「武漢は最悪期脱した」 無料記事

 中国の国家衛生健康委員会によれば、湖北省の新型コロナウイルス新規感染者数が足元で1カ月ぶりの低水準にとどまった。政府から武漢市に派遣された指導小組(グループ)の副組長で、防疫活動を主導する陳一新氏は、「武漢の感染状況は最悪期を脱した」とコメント。新たな死者の数も減少傾向にあると強調した。複数メディアが3日までに伝えた。
 国家衛生健康委員会の最新データによると、3日午前0時(現地時間)現在、中国全国の新型コロナウイルス感染者は累計で8万151人。治癒や死者などをのぞいた現在の患者数は3万4人(うち重症6806人)、死者は2943人となっている。ただ、感染者数、死者数はともに伸びが鈍化。2日は感染者が125人、死者が31人(すべて湖北省)増えたものの、前日(それぞれ202人、42人)を下回り、減少傾向が続いている。感染者の増加数は、1月22日の武漢封鎖以降で最低となった。
 こうした中、中国の各地方政府が感染症の警戒レベルを相次いで引き下げている。3日付の香港経済日報によれば、警戒レベルを下方修正した省はすでに19カ所に達した。直近では、感染者が多発していた温州市が位置する浙江省も、警戒レベルを最高位の「1級」から「2級」に引き下げている。
 また武漢市では、主に軽症患者を担当する病院で病床に空きが出始めているという。
 ただ前出の陳氏は、武漢が感染の中心地であることは変わらないとし、「過度な楽観はできない」と述べている。湖北疾病予防控制センターの李陽也副主任も、引き続き厳密な防疫措置を講じていく方針をあらためて表明した。


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