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  ニュース     2020/01/15 18:59

世界PC出荷8年ぶりプラス成長、レノボ首位奪還=IDC 無料記事

 米調査会社IDCは現地時間13日、2019年の世界パソコン(PC)出荷数が前年比2.7%増の2億6669万台に伸びたと報告した。通年でのプラス成長は11年(1.7%増)以来、8年ぶり。メーカー別では、聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)の出荷数が8.2%増の6476万8000台に達し、ヒューレット・パッカード(HPQ/NYSE)を抜いて通年ベースの首位を奪還した。
 メーカー別の出荷数を見ると、レノボが前年比8.2%増の6476万8000台で世界シェア24.3%を占めた。2位以下は、ヒューレット・パッカードが4.8%増の6290万8000台(シェア23.6%)、デル・テクノロジーズ(DELL/NYSE)が5.4%増の4654万5000台(同17.5%)、アップル(AAPL/NASDAQ)が2.2%減の1768万4000台(同6.6%)、台湾宏碁(エイサー:2353/TW)が4.6%減の1702万9000台(同6.4%)となっている。
 19年第4四半期(10〜12月)ベースでは、全体の出荷台数が前年同期比4.8%増の7178万台。四半期ベースの出荷数としては4年ぶりの大きさとなった。メーカー別では、レノボが6.5%増の1783万2000台で首位をキープしている。
 PC出荷の堅調な伸びは、基本ソフト(OS)「Windows 7」のサポート終了に伴う買い替え特需が主因だった。部品の供給不足や米中貿易協議の不透明感などを背景に、向こう12〜18カ月のPC市場には不透明感が漂うとIDCのアナリストは指摘している。第5世代(5G)移動通信規格や折りたたみ端末など、最新技術がPC市場を押し上げるにはなお時間がかかる見通しという。
 レノボは世界シェア約2割でトップクラス。積極的な投資で事業規模を拡大してきた。05年5月、米IBMのPC事業を17億5000万米ドルで買収。「Think Pad」を含むPC部門を継承している。11年7月には、日本国内のPC事業をNECと統合。さらに17年11月、富士通のPC事業に出資すると発表している。スマホなどへ事業領域を拡大する「PCプラス」戦略を推進。その一環として14年10月、米IBMの低価格サーバー事業、携帯端末の米モトローラ・モビリティを買収した。


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