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  ニュース     2019/12/19 18:59

中国:半導体人材の不足深刻、2021年のIC産業従業員72.2万人へ 無料記事

 中国の半導体回路(IC)産業で今後、人材不足が一段と深刻化する見通しだ。IC産業は伸びが期待されているものの、他業種などとの間で人材の奪い合いが生じているため。育成ペースの引き上げが急務とみられている。工業和信息化部(工業情報化部)と中国電子信息産業発展研究院が18日に発表した「中国IC産業人才白書(2018〜19)」で報告された。
 2018年末時点の就労者数は、半導体設計が16万人、半導体製造が14万4000人、半導体組立・検査が15万7000人、半導体設備・材料製造が3万9000人。全体の就業者数は前年末比6万1000人(15.3%)増の46万1000人に拡大した。
 ただ、IC産業の成長が加速するなか、人材不足は今後も深刻化する見通し。21年には合計72万2000人(18年末比↑57%)が必要とみられる。内訳は、設計が26万8000人、製造が24万6000人、組立・検査が20万8000人など。21年までに半導体人材26万1000人を新たに雇用・確保しなければならない計算という。
 18年の大学卒業生は全国で820万人を数えた。このうちIC関連の卒業生は19万9000人に上る。ただ、IC業界の就職は3万8000人に過ぎなかった。19万9000人に対する比率は19%のみ。前年比で7ポイント上昇したものの、依然として低水準にとどまっているのが現状だ。
 一方、離職率は安定的に推移している。18年の離職率は14.3%。分野別では、設計が9.8%、製造が17.1%、組立・検査が16.1%。離職の原因については、高給提示を通じたライバル他社からの引き抜き、家庭の事情などを挙げた。


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