中国で新型コロナウイルスの新規感染が収まりつつあるなか、「リベンジ消費（報復的消費）」と呼ばれる現象が一部で起きている。これまで抑制された国民の消費欲が解き放たれ、インターネット通販や実店舗で一度に大量の商品、または高額な商品を購入する動きが出てきた。「ミルクティー77杯」「口紅50本」を買い、「出前のメニュー全部」を注文したという猛者も登場し話題となっている。中国新聞網が23日付で伝えた。

　「リベンジ消費」の対象は食品から化粧品、デジタル製品、家電まで幅広い。ネット通販大手の京東（JD.com）によると、3月上旬に全国の主要40都市ではスマートフォンの売上高が2月上旬に比べて58％増、家電製品は37％増となった。

　こうした消費欲は新型コロナウイルスの流行による外出制限や外食自粛などで落ち込んだ小売売上高を回復させる起爆剤になると期待されている。

　江蘇省南京市や山東省済南市、浙江省寧波市は消費刺激策としてクーポンを発行。南京市は飲食や観光、スポーツなどに使用できるクーポン、総額3億1800万人民元（約50億円）分をこれまでに発行した。


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