中国のインターネット通販大手各社が大規模セールを展開する「618」商戦が18日、佳境を迎えた。同セールの仕掛け人であるEコマース大手の京東集団（JDドットコム：9618/HK）によれば、今月1日午前0時から18日午後12時までの総取引額（GMV）は2692億人民元（約4兆円）と過去最高を記録。昨年実績（2015億人民元）を34％上回った。また、同業の阿里巴巴集団HD（アリババ・グループ・ホールディング：9988/HK）が11月11日に行う「独身の日（シングルデー）」セールの記録（2684億人民元）も超えている。複数メディアが19日伝えた。
　「618」セールは、京東が創業記念セールとして2010年に開始したもの。現在では、主要Eコマースサイトがこぞって参加し、オンライン通販の一大商戦となっている。京東によれば、直近3年のGMVは17年が1199億人民元、18年が1592億人民元、19年が2015億人民元だった。
　今年の「618」セールでは、187種の商品でGMVが1億人民元を超えた。人気の商品は、食品、ヘルスケア製品、キッチン用品、ベビー用品、化粧品など。最も消費意欲の高い都市は北京、上海、広州だった。
　なお、アリババ傘下のオンライン通販サイト「天猫（Tモール）」が11月11日に行う「シングルデー」セールでは昨年、GMVが前年比26％増の2684億人民元に達した。アリババの同セールは1日限りのため単純比較はできないが、京東の今年の「618」セールでのGMVはこれを上回っている。
　京東は取締役会主席で最高経営責任者（CEO）の劉強東氏が2004年に創業。Eコマース企業としては、アリババに次ぐ中国2位の規模を誇る。買い付けた商品をインターネット上で販売する「オンライン小売」モデルを主力とするほか、アリババと同様にネット上の“売り場”を提供する「オンライン・マーケットプレイス」モデルを展開。さらに、自前で物流、アフターサービスまで手がける。物流サービスは国内89都市をカバーし、倉庫700カ所余り（総建築面積1690万平米）を保有している。


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