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  ニュース     2020/05/20 18:59

中国:セキュリティソフト市場急成長、24年は3260億円規模へ 無料記事

 中国のサイバーセキュリティソフトウエア市場で、奇安信科技集団(Chinesec)の存在感が高まっている。人工知能(AI)、クラウド・コンピューティング、モノのインターネット(IoT)、5Gなどに絡んだ次世代技術が立ち上がるなか、今後も急ピッチな成長を持続する見通しだ。中国の各企業は、ウイルス対策を一段と積極化している。IDCによる報告内容として、中国メディアが20日までに伝えた。
 中国のサイバーセキュリティソフトウエア市場は、ネットワーク・セキュリティソフト、身分・数字電子認証ソフト、セキュリティAIRO(Analytics, Intelligence, Response, and Orchestration)に分けられる。これらサイバーセキュリティソフトの市場規模は、2019年に中国全体で前年比24.66%増の11億7000万米ドル(約1260億円)に拡大した。向こう5年の年率平均成長率は20.86%を見込む。24年時点で30億2000万米ドル(約3260億円)にまで伸びると分析した。
 19年のネットワーク・セキュリティソフト市場シェアは、北京奇安信科技有限公司から改称した奇安信が23.5%、亜信安全(旧・トレンドマイクロ中国)が11.5%、マカフィーが5.6%、ノートンライフロックが5.6%、深信服科技(SANGFOR)が4.3%、その他が残り49.2%を占めている。
 一方、電子認証ソフト市場シェアは、亜信安全が16.0%、数字認証が10.5%、吉大正元が8.9%、上海格爾が8.3%、IBMが5.4%、その他が残り50.9%だった。
 他方、AIRO市場シェアは、緑盟科技が13.1%、啓明星辰が11.5%、IBMが6.2%、安恒信息が4.2%、盛邦安全が2.2%、その他が残り62.9%を占めたとみている。 
 2014年に発足した奇安信は、政府、企業、教育機関、金融機関にサイバーセキュリティソフトウエアを提供してきた。今年5月11日、上海証券取引所のハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」上場申請が受理されている。




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