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  ニュース     2020/03/06 18:59

新型コロナで中国損失11兆円、GDP下押し0.8%=ADB 無料記事

 アジア開発銀行(ADB)は6日、新型コロナウイルスの感染拡大により中国経済が受ける損失は1030億5600万米ドル(約11兆円)に達するとの見通しを示した。これにより、中国の国内総生産(GDP)は0.757%下押しされる格好。また、最も悲観的なシナリオでは損失が2367億9300万米ドルに達し、GDPを1.740%押し下げると予測している。
 新型コロナウイルスの感染拡大により、アジアでは内需の縮小、観光・出張の減少、貿易・生産活動の停滞、サプライチェーンの断絶などが懸念される状況だ。ADBは現時点で正確な影響の規模を見積もることは難しいとし、◆3月下旬に感染拡大が終息する「ベストケース(Best case)」、◆4月下旬に終息する「モデラートケース(Moderate case)」、◆7月下旬に終息する「ワースケース(Worse case)」――の3つのシナリオを想定した。冒頭で挙げた2つの予測は、それぞれ「モデラートケース」、「ワースケース」に相当する。一方、最も楽観的な「ベストケース」では、中国経済への影響が438億9000万米ドルとなり、GDP押し下げ幅も0.323%にとどまると予測した。
 世界経済全体の影響については、「ベストケース」で766億9300万米ドル(0.089%)、「モデラートケース」で1559億4800万米ドル(0.182%)、「ワースケース」で3469億7500万米ドル(0.404%)の影響を見込む。中国との関わりの深い発展途上国で、より大きな影響が出ると分析した。


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