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  ニュース     2020/12/30 19:00

中国:NEV部品メーカー企業価値向上、電池CATLは11.9兆円 無料記事

 新エネルギー自動車(NEV)の部品メーカーが企業価値を高めている。2020年1〜11月にかけた動力電池の新規車載は、容量ベースで50.7GWh(5070万kWh)に達した。年初来のマイナス成長率を3.5%にまで縮めている。種類別では、三元系(ニッケル、マンガン、コバルト)のリチウムイオン電池が8.0%減の32.9GWhに縮小したものの、リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFe電池)は13.0%増の17.5GWhなどに拡大した。このほか正極材(炭酸リチウムやニッケル、マンガン、コバルト)、負極材、電解液、セパレーター(絶縁材)などの企業が活躍している。毎日経済新聞が12月28日付で伝えた。

 なかでも車載電池の中国最大手メーカー、CATLは活躍が目覚ましい。20年は197億人民元を新たに調達し、生産能力の増強にまい進した。12月21日には上場株式の時価総額が上海創業板で7000億人民元(約11兆1200億円)を初突破し、7500億人民元(約11兆9100億円)にまで膨らんだ。同じく動力電池メーカーの合肥国軒高科動力能源(国軒高科:002074/SZ)、孚能科技(688567/SH)も時価総額を増加させている。

 湿式製法セパレーター生産の恩捷(002812/SZ)は12月15日株価が年初来で136.7%も上昇した。時価総額の増加分は613億1000万人民元に上る。三元系電池に占める湿式製法セパレーターの導入比率は、中国全体で2015年の38%から20年の74%にまで拡大した。自動車大手との取引関係を築いた宏発(600885/SH)も株価が27.45%上昇。テスラ、ベンツ、フォルクスワーゲン、ヒュンダイ、ポルシェなどの電気自動車(EV)にDCリレーを供給した。宏発の電気自動車(EV)向け高圧DCリレーは、世界シェアが20%を超えたという。

中国では自動車製品の「新四化」(電気化、スマート化、インターネット化、共有化)が急ピッチに進展中。電子デバイスなどの需要が拡大している。


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