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  ニュース     2021/01/19 19:00

中国:内モンゴルの水素吸蔵合金工場、年産能力200トンで稼働 無料記事

【亜州ビジネス編集部】内モンゴル自治区の包頭高新技術産業開発区でこのほど、水素吸蔵合金の生産ラインが新たに稼働した。レアアース、マグネシウム、ニッケルを主要原材料とする。中科軒達新能源科技有限公司が年産能力200トンの生産施設を立ち上げた。汚染物質を排出しないクリーンな水素エネルギーの普及を目指す。科技日報が19日付で伝えた。
 効率的な二次エネルギー源として、自動車、軌道交通、船舶、航空・宇宙、物流、電力供給の各分野に利用が広がると期待している。燕山大学が擁する製造技術を導入し、新素材の合金を開発した。1グラム当たり蓄電容量360ミリアンペア、充放電500回以上を達成した。常温常圧の環境で体積1000〜3000倍の水素が吸蔵できる。
 各種の化石エネルギーが枯渇に向かうなか、循環可能な社会の実現に貢献する狙い。各資源の埋蔵量は、石炭で消費100年分、石油で消費30〜40年分、天然ガスで50〜60年分に過ぎないとされる。
 研究によると、一次エネルギー消費に占める水素は、2050年に世界全体で18%まで高まる見通し。水素関連産業の年産額は2兆5000億米ドル(約260兆円)以上に膨張すると試算されたという。
 登録資本500万人民元(約8000万円)の中科軒達新能源科技には、中科院包頭稀土研究開発センターと秦皇島軒達新能源科技有限公司が出資している。2000年から水素吸蔵合金の研究開発に乗り出した。


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