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  ニュース     2020/09/29 19:00

中国:福建省2カ所目の「市場調達貿易」拠点、泉州市晋江県で発足へ 無料記事

 福建省で2カ所目の国家級調達試験区が発足する。省政府はこのほど、泉州市晋江県の「晋江国際鞋紡城」を新たに指定することを決めた。靴、紡織品の輸出拡大が狙い。工業地の計画面積は7900ムー(約526.7ヘクタール)、うち市場面積は2200ムーを予定する。中国新聞網が29日までに伝えた。
 建築面積56万8000平方メートルの市場施設を整備する。中国、またはアジア最大の靴、紡織品売買拠点として機能させる方針だ。展示場、取引場、情報配信、物流・配送、展覧イベント、インターネット卸売センター、越境ECなどを整備・支援する。
 晋江県の「県レベル」総合力は、26年連続で福建省トップ。また、財政力と貿易額でも福建省トップ、経済競争力では福建省4位となっている。靴、アパレル、水着、傘などの輸出が盛んだ。
 福建省の国家級調達試験区では、既に泉州市のアパレル製品卸売市場「石獅服装城」がある。石獅服装城を介した輸出額は、前年同期比80.14%増の90億5400万人民元(約1400億円)に拡大した。
 「市場調達貿易方式」は従来の一般貿易、加工貿易、再輸出貿易、国境貿易などとは異なり、資格を有する事業者が商務部などの承認した市場集積エリアで調達した商品を輸出する場合、購入地で輸出商品の通関手続きを可能にするもの。1回当たりの税関申告で、商品価格が15万米ドル(約1580万円)以下の場合に適用される。石獅服装城は2018年11月15日、福建省で初めて試行エリアに指定された。
 この方式は関税手続きを簡略化し、輸出検査を迅速化できるシステムとして、13年から浙江省義烏市の商品卸売市場、広東省広州市の皮革製品市場など、複数地域で実験的に試行されている。


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