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  ニュース     2022/04/07 18:00

中国:自閉症の療育人材不足30万人、患者数は1000万人以上 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】北京市でこのほど開催された自閉症児の医療フォーラムで、ケア人材の著しい不足が指摘された。自閉症は早期に一定時間以上の療育を必要とするが、療育専門の高度人材が全国で30万人不足しているのが実態という。中国新聞網がこのほど伝えた。

 自閉症児は早期に、少なくとも週40時間以上の専門機関や家庭でのケアを要する。期間も長く、家庭の金銭的な負担も非常に大きい。7割以上の家庭は月収1万人民元(約19万4000円)に満たない状態で、所得の4分の1は療育費に使われている。また、経済的な負担が大きいなか、主に母親が子供のケアの専任となり、仕事を辞めざるを得ないケースも60.3%に達した。

 こうした現状を踏まえ、フォーラムではコロナ禍の最中に療育のデジタル化や遠隔化が進んだと評価。人材不足や療育費の高騰を抑えられる手段として、国内トップの専門機関が積極的なデジタル化を模索していると総括した。

 「中国自閉症療育業発展状況リポート」によると、中国の自閉症発症率は約0.7%となっている。2019年時点の患者数は1000万人以上、うち12歳以下が200万人超を占めた。

 一方、20年に中国障害者連合会に登録している療育専門教師は2万3000人。0〜18歳の患者数を300万人と見積もっても、教師1人当たりの受け持ち患者数は130人に上る。さらに、今回のフォーラムの報告書では、療育に従事している教師は10万人、うち国際認証資格を持つ専門員は全国でわずか1000人程度に過ぎないことが明らかになった。1人当たりの患者数は2500人に膨れ上がる計算。教師の負担が大きすぎるため、さらに30万人を確保する必要があると指摘された。


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