【亜州ビジネス編集部】中国の新エネルギー自動車（NEV）大手が企業価値を膨張させている。最新の株式時価総額ランキングでは、比亜迪(BYD：002594/SZ、1211/HK)が1271億6000万米ドル（約17兆140億円）に拡大し、世界3位に返り咲いた。2021年11月に初めて世界3位に躍進したものの、その後はフォルクスワーゲン（VW）に再び抜かれた経緯がある。成都商報などが9日付で伝えた。

　BYDの中国A株と香港H株は、6日に6％近く上昇。7日はA株が314.89人民元、H株は293.80香港ドルで取引を終えた。3月中旬の直近安値と比較し、それぞれ50％、78％も高騰している。

　5月のBYD新車台数は前年同月比250.4％増の11万4943台に拡大した。ガソリン車は3月から生産を停止。販売台数についても、ガソリン車のデータはゼロとなっている。

　1〜5月の累計では、全体の販売台数が161.9％増の51万2363台。うちNEVが348.1％増の50万7314台、ガソリン車が93.9％減の5049台で推移した。

　自動車メーカーの時価総額ランキングは、世界首位のテスラが7405億8000万米ドル、2位のトヨタが2275億2000万米ドルなど。BYD、VWに続く5位以下は、メルセデス・ベンツ、BMW、ゼネラル・モーターズ、フォード、ステランティス（旧PSA）、ホンダの順となっている。

　このほか中国車メーカーでは、長城汽車(601633/SH)が世界11位、上汽集団(600104.SH)が13位、蔚来集団（9866/HK、NIO/NYSE）が16位、理想汽車（2015/HK、LI/NASDAQ）が20位に浮上した。


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