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  ニュース     2022/02/24 18:00

中国:子育て費用平均880万円、全国トップ上海は1870万円 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】人口問題の研究機関、育カイ人口研究が22日発表した「中国生育成本報告2022年版」によると、子どもが成人(18歳)になるまでにかかる子育て費用(教育費、養育費)は、中国の全国平均で48万5200人民元(約880万円)に達している。地域別では、上海市が102万6400人民元(約1870万円)で全国トップ。これに北京市の96万8642人民元、浙江省の72万800人民元が続いた。新浪財経など複数メディアが伝えた。
 同リポートは、0〜17歳の子ども1人当たりに必要な子育て費用のデータをまとめたもの。地域別のワースト3は、チベット自治区の29万3000人民元、貴州省の33万2600人民元、雲南省の35万5100人民元だった。
 また、世帯収入別の平均費用は、低所得が11万6500人民元、中所得が38万5400人民元、高所得が120万8200人民元。以上のデータから、中国の子育て費用は地域や所得で大きな差が生じていることが分かる。
 一方、子どもの年齢別で見ると、6〜14歳の子育て費用が平均22万人民元となり、全体の44.65%を占めた。ほか3〜5歳が20.75%、15〜17歳が16.12%などとなっている。
 子育て費用の高さは、中国で少子化が進む一因となっている。中国政府は少子化対策として、2016年に第2子出産を全面解禁したほか、21年5月には第3子の出産も認めているが、出生率の低下に歯止めがかかっていない。20年の出生率は8.52‰(パーミル:人口1000人当たり出生数8.52人)に低下し、1978年の統計開始以来、最も低い数字。出生率から死亡率を差し引いた人口自然増加率は1.45‰で、こちらも1978年以降で最低だった。


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