【亜州ビジネス編集部】新型コロナウイルス対策の見直しが進められている中国では今後、感染者が急速に増加する可能性が懸念されている。中国全土の重症者用ベッドは6万床未満で、中国の医療提供体制は深刻な試練に直面しているという。台湾の中央通信社が伝えた。
　中国国家衛生健康委員会の雷海潮・副主任はこれより先、中国の医療機関のベッド数は人口1000人当たり6.7床、重症者向けの集中治療室（ICU）は10万人当たり4床未満で、先進国と大きな隔たりがあると述べている。中国の人口は14億人余りで、重症者用の病床は約5万6000床。コロナ患者が1000万人を超えると、重症者は適切な治療を受けられない恐れがある。
　中国青年報によると、中国疾病対策予防センターの馮子健・副主任は6日、今後の感染拡大の第1波で感染率は最大で60％となり、一時平穏期を迎えた後、最終的には70〜80％が感染するとの見通しを示した。
　国家衛生健康委員会によれば、8日に確認された新規市中感染者は1万6592人（有症3588人、無症状1万3004人）。患者数は4万3158人で、うち重症者が143人と0.3％を占めた。


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