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  ニュース     2023/06/30 13:27

中国:ボリビアでリチウム資源開発、中信国安など新たに契約締結 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】世界最大のリチウム埋蔵量を擁する南米ボリビアに、中国企業が続々と進出している。中国政府系の中信国安集団は6月29日、ボリビアリチウム公社(Yacimientos de Litio Bolivianos)と協定を締結。ボリビアでの大規模なリチウム生産に向けて提携することに合意した。財新網など複数メディアが伝えた。
 今回の協定には、ロシア国営のロスアトムも参加。投資額は2社合計で14億米ドル(約2030億円)に上る。中信国安集団はウユニ塩湖で、ロスアトムはパストス・グランデス塩湖でそれぞれ工場を建設し、2025年から各2万5000トンの炭酸リチウムを生産する計画だ。
 ボリビアのリチウム資源を巡っては今年1月、寧徳時代新能源科技(CATL:300750/SZ)、洛陽モリブデン集団(3993/HK)などが組成したコンソーシアムが現地政府との間で開発プロジェクトに調印。電気自動車(EV)のバッテリー素材となるリチウムの確保に向けて、中国企業はボリビアを含む南米への進出を加速させている。
 米国地質調査局の22年報告によると、世界のリチウム埋蔵量は足元で約8900万トン。うちボリビアのリチウム埋蔵量は2100万トンで、世界第大規模を誇る。ただリチウムの抽出技術やインフラ整備の遅れに伴い、現地では19年からリチウムの採掘プロジェクトが停滞している状況という。


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