【亜州ビジネス編集部】新たな花形輸出商品が中国で大きく育っている。「新三様」と呼ばれる中国製3品目は、電動車、リチウム電池、太陽電池。今年第1四半期の合算輸出額は、前年同期比で66.9％の伸びを記録した。前年同期比で合計1000億人民元（約1億9900億円）以上も拡大し、中国輸出額全体を2ポイントも押し上げている。中国政府系メディアが2日付で伝えた。

　第1四半期の海外輸出額は、電動自動車が前年同期比122.3％増の647億5000万人民元に拡大している。中国製自動車輸出額全体に占める比率は、2022年第1四半期の38.8％から23年第1四半期の43.9まで5.1ポイントも高まった。

　新エネルギー自動車（NEV）の輸出台数は、2.1倍の24万8000台に膨らんでいる。最大手の比亜迪(BYD：1211/HK)は13.8倍の4万3000台を輸出。51カ国・地域に販路を広げた。

　リチウム電池の輸出額は94.3％増と急加速。第1四半期は1097億9000万人民元相当を海外出荷した。

　太陽電池の輸出額は23.6％の伸び。第1四半期は900億人民元を超えた。

　これら花形輸出商材「新三様」の輸出先は、世界200カ国・地域以上に広がっている。エリア別の輸出額増加率は、EU向けの88.7％、米国向けの88.1％、ASEAN向けの103.5％、韓国向けの121.7％、英国向けの118.2％などに達した。これら5エリア向けの輸出は、電動車・リチウム電池・太陽電池輸出額全体の71.6％を占めている。

　中国の主な輸出品目は、「老三様」からのグレードアップが進んだ。「老三様」は衣類、家具、家電の従来型商品を指す。


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