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  ニュース     2020/06/30 18:59

中国:刑法に「産業スパイ罪」追記、全人代常務委で草案審議 無料記事

 中国が「産業スパイ」活動の取締りに法的根拠を与える。「刑法修正案」の草案がこのほど、第13期全国人民代表大会(全人代)常務委員会の第20回会議で審議された。草案では、「産業スパイ罪」の規定を追記。併せて「商業秘密侵害罪」について、適用対象の明確化・厳罰化を盛り込んでいる。21世紀経済報道が6月30日付で伝えた。
 産業スパイ活動に対して最も重い刑罰を設けている国は、足元で米国だ。1996年施行の「連邦経済スパイ法」で2種の商業秘密犯罪を規定した。うち、産業スパイ罪に「50万米ドル以下の罰金または15年以下の懲役」、商業秘密窃取罪に「罰金または10年以下の懲役」を科している。
 中国社会科学院法学所の李順徳・研究院は、改正草案に追記した「産業スパイ罪」の規定に関して、「米国の立法経験をくみ取った」と指摘している。
 一方、商業秘密侵害罪に関して中国の現行刑法は、量刑を2段階設定。商業秘密の権利保有者に重大な損失を与えた場合で、「3年以下の懲役または拘留、またはその併科、あるいは罰金」、さらに著しい損害を与えた場合で「3年以上、7年以下の懲役と罰金の併科」を定めている。ただ罪の程度を決定する判断があいまいなだけに、草案では判断基準を明確化。より重い罰として、産業スパイ罪を設定した。
 中国では2010年、英豪系鉱業大手リオ・ティントの元社員でオーストラリア国籍の胡士泰被告に産業スパイと収賄の嫌疑がかけられた。この事件について、上海市楊浦区検察院と上海市人民検察院第3分院第6検察部の共同課題チームは今年初めに研究リポートを発表。同案件の適用罪が結局、当初の「国家秘密違法取得罪」から「商業秘密侵害罪」に“降格”処理された点を指摘した上で、「商業秘密侵害行為取締りに対する中国の法的根拠不足を露呈させた」と問題提起していた。


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