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  ニュース     2020/08/05 19:20

クアルコム5nmチップ委託先変更か、サムスンからTSMCへ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】米半導体大手のクアルコムは第5世代(5G)移動通信規格対応の最新モデムチップ「Snapdragon X60」などについて、委託生産先を韓国サムスン電子から台湾積体電路製造(TSMC)に変更するもようだ。当初はサムスンの5ナノメートル(nm)プロセスを用いて生産される予定だったが、同プロセスの開発進度に問題があるため、クアルコムはTSMCに“助けを求めた”という。台湾メディアが5日、市場情報として伝えた。
 クアルコムの従来計画では、「Snapdragon X60」「Snapdragon 875G」の最新チップ2種について、2020年下半期にサムスンに生産を委託する予定だった。ただ、7月末時点のメディア報道によれば、サムスンは5nmプロセスの歩留まり改善に苦戦しており、依然として満足した結果を得られていないという。こうした事情から、クアルコムは委託生産先をTSMCに切り替えるもよう。「Snapdragon 875G」の生産はTSMCとサムスンで2分する形となるが、「Snapdragon X60」の量産はすべてTSMCに任せる意向という。
 ただ、TSMCとサムスンのプロセスは異なるため、委託先の変更に伴って一部設計の調整が必要になる見込み。このため、TSMCがクアルコム向けに出荷を開始するのは21年下半期になると予測されている。
 TSMCの5nmプロセス生産ラインは、米アップル向けなどでフル稼働状態にある。同社は5nmプロセス生産ラインの拡充を計画しており、現在の月産6万枚から21年第2四半期(4〜6月)には8万〜9万枚に引き上げる予定だ。


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