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  ニュース     2024/05/23 11:57

中国:太陽光発電部材の銀使用削減、相場高騰でコストカット急務 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】銀の相場が11年ぶりの高値水準を切り上げるなか、ソーラー発電部材メーカーが使用量の削減に動き出している。太陽電池セルの生産コストで、銀ペーストはシリコンウエハーに次いで比率が高い。太陽光発電産業は「銀使用量削減」が急務の課題に浮上している。証券日報などが23日付で伝えた。

 太陽光発電部材業界では、銀使用量の削減、または不使用という方向性がみられている。OBB(無バスバー技術)、銀メッキ銅線などの技術路線が急速に進展し、それらは量産段階を相次ぎ迎えた。

 太陽光発電部材に用いる銀の使用量は、近年になって拡大が目立っている。米国のシンクタンク、シルバー・インスティテュートなどによると、太陽光発電部材向けの銀使用量は、2023年に世界全体で3672トンに達した。23年は前年比64%増の6017トンにまで拡大し、他の工業分野による銀使用量の減少を補っている。24年に関しては、20%増の7217トンに上るとみられているという。

 中国の業界関係者によると、太陽電池セル生産コストに占める銀ペーストの比率は、約12%に上る規模だ。シリコンウエハーを除外したコストの比率では、約35%を占める。技術路線によっても銀の使用量は異なり、太陽電池用銀ペーストのコスト割合は、P型セルで10~11%、N型セルで16~25%に上るという。

 上海商品先物取引所(SHFE)の銀相場は、5月22日までの上昇率が年初来累計で39.13%に達した。キログラム当たり8343人民元(約18万200円)で取引されている。

 国家統計局によると、今年4月の太陽電池生産量は、前年同期比11.1%増の4620万kW相当に拡大した。1~4月の年初来累計では、18.2%増の1億7630万kW相当に伸びている。


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