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  ニュース     2023/10/19 15:16

中国建機メーカーが「一帯一路」深耕、海外販売が急拡大 無料記事

 「一帯一路」構想提唱から10年が経過し、中国の建設重機メーカーによる海外展開が本格化している。大手企業の海外売上高比率は、そろって急拡大を記録した。業界を代表する三一重工(SANY:600031/SH)、徐工機械(XCMG:000425/SZ)、中聯重科(ZOOMLION:000157/SZ)が世界的にプレゼンスを高めている。証券日報が19日付で伝えた。
 上半期売上高が394億9700人民元(約8100億円)に達した三一重工は、うち海外で過半を売り上げている。スマート製造を「一帯一路」協力国に展開し、ハイエンド工場を海外にも設置した。「一帯一路」に関与する121カ国に販路を広げている。これら国家に三一重工は現地子会社25社、ネットワーク428網、従業員633人、代理店従業員2024人、サービス車両1245台を布陣した。グローバルなリソースで世界展開を支援している。
 グループ企業の三一重工装備は、中老鉄道(中国・ラオス鉄道)、ジャカルタ~バンドン高速鉄道、パドマ橋(ガンジス川支流に架かるバングラデシュ最長橋梁)、アディスアベバ・ジブチ鉄道、アルジェリア東西高速道路、モンバサ・ナイロビ標準軌鉄道などの重要インフラ建設事業プロジェクトに関与し、かつての難所を便利な通路に変えた。
 徐工機械の海外売上高は、上半期に前年同期比33.5%増の209億人民元に拡大。売上高に占める海外比率が40.75%に上昇した。
 徐工機械も「一帯一路」諸国の重要な建設事業プロジェクトに参加している。ケニアのスワクダムでは、徐工機械が建機の半数以上を提供した。貯水量68億8000万立方メートルのスワクダムが完成すると、乾季でも地元住民130万人以上の生活用水と灌がい用水が確保可能。環境に優しい水力発電事業も進展する。徐工機械は中国企業として初めてアフリカ市場に参入した。販売とサービスのネットワークはほぼ全アフリカ諸国を網羅する。
 中聯重科の上半期売上高は、前年同期比13.03%増の240億7500万人民元に上る。うち海外輸出額は145.20%増の71億5000万人民元に伸びた。
 「一帯一路」構想を順守し、製品輸出、海外M&Aなどの手法で現地市場に深く根付いている。中聯重科の製品とサービスは80以上の「一帯一路」国をカバーした。製品輸出から海外生産まで、大きな飛躍を実現したという。


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