【亜州ビジネス編集部】「ライブコマース」などの新興業態が力強く成長している。中国の「電子商取引（EC）モデル基地」170カ所のうち、151カ所にライブコンテンツの配信拠点が設けられた。2023年1～9月のライブコマース全国売上高は、前年同期比60.6％増の約1兆9800億人民元（40兆5900億円、インターネット小売売上高全体の18.3％規模）に膨らんでいる。中国商務部が20日に報告した。

　ライブコマースの急成長は、ネット小売売上高の増加率を7.7ポイント押し上げている。起業と雇用にも貢献した。ライブコマースのアクティブ発信者は、9月末時点で前年同期比164.3％増の全国337万4000人を数えている。

　世界的な日用雑貨の集散地である義烏市（浙江省杭州）では、新規に発足した経営主体のうち、EC関連が3分の4を占めた。四川省成都市の蒲江県は、農産物のライブコマース産業チェーンを構築。人口約28万人のうち、3万人以上がEC関連産業に従事した。

　農業のデジタル変革とアップグレードも牽引している。江西省と貴州省では、「デジタル農業振興」の活動をそれぞれ展開した。「三品一標」（グリーン、有機、産地、品質合格）認証で支援し、農産物生産の標準化と産業化を実現した。中国農村のネット小売売上高は、前年同期比12.2％増の1兆7000億人民元規模に伸びたという。


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