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  ニュース     2023/12/20 13:27

香港:「投資移民」制度再開へ、ハードル5.52億円に引き上げ 無料記事

 【亜州ビジネス編集部】香港が「投資移民」の制度を復活させる。香港政府は19日、「新資本投資者入境計画」(投資移民プログラム)を導入すると発表した。2024年半ばの受付開始を想定する。受け入れ人数の目標は当面設けないものの、約1200億香港ドル(2兆2080億円)が境内に流入するとの試算を示した。

 申請の資格要件は、2年内に香港境内で総額3000万香港ドル(約5億5200万円)以上を投資すること。投資対象は株式、債券、証券などの金融資産、非住宅不動産、香港の投資会社が運営する「資本投資者入国計画投資ポートフォリオ」を含む。金融資産と非住宅不動産では、預金の最大投資額が300万香港ドル、非住宅不動産の最大投資額が1000万香港ドル。香港の長期発展に寄与する革新的な科学技術などに投資する「資本投資者入国計画投資ポートフォリオ」には300万香港ドル以上を投資する必要がある。

 新計画の申請者は、外国人、マカオ居住者、台湾の華僑居住者、外国永住権を取得した中国国籍の個人を含む。申請者は配偶者、パートナー、子(18歳未満)を香港に連れて来ることができる。申請者は投資目的で最大180日間香港に滞在し、その後「2+3+3年」のモデルで正式承認、滞在期間の延長などの手続きを実施。7年目に香港永住権を申請することができる。

 香港では03年に投資移民プログラムを導入したが、不動産高騰の一因になるとして、15年に申請受理を停止した。旧制度では、投資移民ビザの獲得には1000万香港ドル以上の投資が条件で、新計画のハードルは3倍に引き上げられる形だ。また、他の主要国と比較してもハードルの高さが目立つ。シンガポールの1000万シンガポールドル(約5711万香港ドル)を下回るものの、米国の80万米ドル(約625万香港ドル)、日本の500万円(約26万香港ドル)、台湾の600万台湾ドル(約145万香港ドル)などを大きく上回っている。

 これまでの報道によると、旧制度下で香港に投資された金額は累計で3419億香港ドル。承認された申請のうち、9割前後が海外居住権を持つ中国人だった。


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